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播州の名刹、法楽寺(播州犬寺)にたたずむ

 紀州高野山金剛峯寺を総本山とする高野山真言宗のお寺で、御本尊は十一面千手観世音菩薩です。開山は大化年間、開基は法道仙人といわれています。法楽寺は、県指定文化財の本堂、春日社、町指定文化財の梵鐘、山門、庫裡、鐘楼、開山堂、神馬図絵馬など多くの文化財があるお寺です。
 また、古来より創建時の逸話「播州犬寺物語」の舞台として著名で、このことから別名「播州犬寺」と呼ばれています。南禅寺の虎関師錬国師が1322年に著した仏教史書『元亨釈書』で紹介した当時の「日本の三十ヶ寺」にも含まれるほどのお寺で、紅葉の名所としても知られています。

  • 法楽寺(播州犬寺)本堂

    ▲本堂(兵庫県指定文化財)享保14年(1729年建立)

  • 春日社

    ▲春日社。兵庫県指定文化財。17世紀中期建立奈良の春日大社の社領が500石あったことから祀られている。

  • 山門

    ▲山門。神河町指定文化財。天正年間(1570年代)に再建。
    門の右と左には金剛力士像が建立されている。

    • 白犬

      ▲白犬・黒犬

    • 黒犬
  •  大化年間、現在の兵庫県神崎郡神河町の福山の地に枚夫長者(まいふちょうじゃ)という豪族がいました。彼には子供がいませんでしたが、二匹の愛犬を我が子のようにかわいがっていました。そのころ都で戦が起こり、枚夫長者もその戦に従軍することになりました。
     その留守中家来と枚夫長者の妻が不義密通の仲となり、やがて帰ってきた枚夫長者を狩りに誘い出し殺そうとしました。その危ないところを助けたのが、二匹の愛犬たちでした。大変感激した枚夫長者は愛犬の死後、私財をなげうって伽藍を建立しました。以後、三度野火が迫るも千手観世音菩薩の霊験か、伽藍には被害がありませんでした。そのことが、桓武天皇のお耳に達し当山を「官寺」としました。それが現在の金楽山法楽寺、通称「播州犬寺」です。
  • 鐘楼
  • 梵鐘
    梵鐘・鐘楼。神河町指定文化財。慶長9年(1604年)に製造されたもの。神崎郡内では最古のものとされている。
    開山堂
    開山堂。神河町指定文化財。再建年不詳。境内で最も古い建物で堂内には木造の開祖「法道仙人」像と枚夫長者と忠犬2頭の像が収められています。
庫裏
庫裏。神河町指定文化財。安政5年(1858年)に再建された庫裏には福本藩主が参詣時に着座された上段の間があり寺格が偲ばれる。
access
〒679-2413 兵庫県神崎郡神河町中村1048